story あの会社「ならでは」のストーリー

フーディソン山本CEO インタビュー Vol.5

WEBで鮮魚仕入れできる飲食店専用のサービス「魚ポチ」、こだわりの魚を情報とセットで提供する鮮魚小売店「sakanabacca」を展開する株式会社フーディソン。「世界の食をもっと楽しく」をビジョンに掲げ、ITを導入して水産業界に今までの延長線上にない変化を起こそうとする同社。その原点には、「水産業界を変えることで世の中をハッピーにする。社会に貢献し続ける会社をつくる」という山本徹社長の志があった。水産業界の今、これからについて、フーディソンならではの話をお聞きした。
全5回でお届けします。

特殊なことはやっていない。当たり前のことを、当たり前にしたい。

― ―最後に、山本CEOがフーディソンで成し遂げたいことを教えてください。

山本CEO:水産の世界では、世の中の当たり前が当たり前になっていないと感じでいます。例えば、ネットでつながっているということがまだまだ十分ではないです。商売は直接売りたい人と買いたい人でできて、決済もできるということが当たり前になっていないんです。その結果、生産者側もアンハッピーになっている要素がありますし、消費者側もそこそこのクオリティのものしか得られないということがある。テクノロジーを活用して良い方向に持っていけている他の産業で起きていることを、水産に当てはめれば当たり前のように今の水準の便利さが生まれると思います。伝票処理を人がやらなくてよくなれば、もっと生産性のある仕事ができるようになる。世の中の当たり前が、水産業界でも当たり前になることを成し遂げたいです。

私たちは、手段として特殊なことはやろうとしていません。他の産業で起きていることを水産業界に当てはめる、それが難しいですよね。掛け算することにバリューがあるので掛け算しに行っています。それができた時には、本当に欲しい人がしっかりと値付けをして買ってくれるマーケットになるので、生産者の方も狭い範囲で価格を決めていた時より良くなりますよね。「あの魚おいしかったよ」という言葉をフィードバックされれば何よりも活力になると思うんです。市場で売って100円だった、200円だったという勝負だけではなくて、そういう恩恵を提供できるのではないかと思います。

でも他の産業では当たり前じゃないですか。だから、新しいことをやっているという感覚ではないんですが、当たり前のように当たり前のことができるようにしていくのがすごく重要です。それができないと、人がずっと担うことを前提にした流通はどこかで継続できなくなります。人口が減っていくことは確定しているので、ある程度わかりきっていることですよね。わかっているのであれば、何とかしようよと。それを、私はやりたいんです。継続できなくなると言われているものが、おいしく食べられるように持続的に流通するようになると、すごい達成感があると思います。「これ普通だよね」ということが、「普通じゃなかったんだよ」という風に言えるようになるのかなと思うと、すごいワクワクします。

日本各地の魚を使った刺身の盛り合わせを、この先も高級品にしない。
カスタムオーダー 要望にあわせて種類豊富な刺身盛り合わせが注文できる。

流通はある意味問題が起こらないとわからないですよね。流れてこなかったとか、地震があって止まりましたとなるまで、ありがたみがわからないと思うんです。水道が流れてくるのが当たり前で、止まると困るように。魚5点盛りとか刺身10点盛りのように、日本各地の魚を使って一皿に入っていることが、これから当たり前にならないと思います。すごい高級品になってしまうのではないかと。でもそれを高級ではなく、みんなで食べられるように維持できるかということにも関わるはずです。実は難しいことだというのは内心思っているし、会社のみんなもこのまま続くわけがないと気づいてくれているので、当たり前のように水準が維持できて継続できる体制になっていることが成し遂げられたら楽しいですよね。インフラを統括するのがソフトウェアだと思いますし、他の産業の同じような水準までいけるとすると、すごく意味がありますから。

J-naradewaが考察する
フーディソンの価値創造プロセス図

※「フーディソンが構築するプラットフォーム概要」を元に作成

【編集後記】

フーディソン山本代表の高い志は、賛同者を集め、みんなが「この業界を良くしなくては!」と協力しあっています。業界プレイヤーは、フーディソンを敵対関係としてみるのではなく、共創パートナーとしてWinwinの関係を築く。それがフーディソンの成長を後押ししているのだと思います。

フーディソン「ならでは」のストーリーは今回で終わります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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