story あの会社「ならでは」のストーリー

幸せに生きる。それは食を通して、世の中がより良い方向に変わることに貢献すること。

株式会社フーディソン
2013年創業

◆Foodisonの由来

Food × Edison

「世界の食をもっと楽しく」をミッションとして
食の世界にイノベーションをもたらします

事業内容

フーディソン山本
jnaradewa

フーディソン山本CEO
インタビュー

Vol.1

WEBで鮮魚仕入れできる飲食店専用のサービス「魚ポチ」、こだわりの魚を情報とセットで提供する鮮魚小売店「sakanabacca」を展開する株式会社フーディソン。「世界の食をもっと楽しく」をビジョンに掲げ、ITを導入して水産業界に今までの延長線上にない変化を起こそうとする同社。その原点には、「水産業界を変えることで世の中をハッピーにする。社会に貢献し続ける会社をつくる」という山本徹社長の志があった。水産業界の今、これからについて、フーディソンならではの話をお聞きした。
全5回でお届けします。

世の中がより良い方向に変わることに、貢献していく。

― ―フーディソンの社名、ビジョンに込めた想いを教えてください。

山本CEO:フーディソンは、ミッションに「世界の食をもっと楽しく」というのを掲げています。ミッションを持つことの必要性を考えたのは、前職を辞めた後ですね。創業から関わっていた前職では、自分で仕事をつくり出しながら会社がどんどん成長していくのを体験し満たされていました。ミッションが無くてもがんばれる状態だったので、本質的にはミッションが必要だということを受け入れていませんでした。でも、会社が成長して上場し、自分の実力以上のお金を持つところまで行った時に、あらためて「何で仕事をするんだろう」と考えたんです。そこで、ずっと先送りにしていたミッションに対して仕事をしていくということにぶち当たりました。会社がうまくいっていたおかげで、「何のために生きていくのか」というのを考える機会を得ることができた。自分は当時の会社のミッションに対して本当にやりたいのかと考えた時に、そこに動機が生まれなかった。やることが楽しくテーマが大事ではなかったので、しょうがなかったかなと思っています。そこから会社を辞め今の会社を創業することにつながっていくのですが、「何のために生きていくのか」というのを突き詰めていった時に、「社会に貢献したいんだ」ということにあらためて気づきました。「自分は幸せになるために生きていく」と決めたんです。幸せになるとは、世の中がより良い方向に変わっていくことに貢献できる、社会貢献につながることである、と自分の中で整理できました。ミッションはやはり必要で、貢献していきたいという気持ちを形にするのがミッションですよね。フーディソンで言うと「世界の食をもっと楽しくすることによって社会を変えていこう。より良くしていこう」というのが、私の貢献の仕方です。

「水産を変えられる」そう思った。

そもそもテーマが「食」でなければいけなかったかというと、そうではなかった。でも社会に貢献したいとなると貢献度合いが大きい方がいい。だから大きな問題があって経済的にマーケットが大きく、解決しようとしている人がいなくてこのままいくと大変になる産業であればあるほど、そこに私が関わる意味があると考えました。そして新規事業のテーマを模索している中で、ある一人の漁師との出会いがありました。その方に話を聞く中で、生産流通の問題に気づくことができたんです。今まで水産流通に問題があるなんて知らなかったですし、ネットでも局地的な情報しかなかった。どうしたらいいか解決策もわからない状態でした。でも水産流通のマーケットはすごく大きくて、すごく身近ですよね。サンマが食べたいというと、埼玉県出身の自分でも水産の恩恵にあずかることができますから。そのテーマで事業をやるのはビジネス的にもおもしろいし、世の中に問題がいろいろある中で当事者に会えたことは意味があると思いました。感覚的なものもあって「食をやろう」と決めるのに十分な理由でしたね。「水産をやろう、水産はおもしろい」というところからはじまって、「水産を変えられる」と思いました。水産をテーマにした会社にするべきかどうか考えた時に、確かに課題は多いけれど、おそらく生鮮品はどれも同じような課題があるはずで、「生鮮の問題」と捉えた方がいいなと。食というテーマで水産を最適化させていくプレイヤーの方が、世の中にとって意味のある存在なのではないかと考えました。

私が生きている間で終わる会社にしたくなかった。

私は前職で介護の人材紹介、看護師の人材紹介をやっていました。社会貢献度は高い仕事だったと思いますが、手触り感を持つのがすごく難しかった。私が看護師さんにもお医者さんにもならないので、ビジネスライクに取り組んでしまうところはありました。だから、起業する軸として、自分にとって身近なテーマがいいと思っていました。ずっと飽きることなく考えることができるからです。食というのはまさに身近で、1日3回、365日、80年ぐらい食べ続ける。その1 回をどうおいしく味わうかというのは非常に意味があると思います。「食をもっとおいしくする」ではなく「食をもっと楽しくする」としたのは、食材だけに限らず食に関わる環境自体でおいしさが変わったり体験が変わったり、関わる部分がすごく広いからです。世の中の人に共通するテーマですからね。私たちは幸いにも世界でも水産が豊かな国に生まれて、おいしい状態で食べられていますよね。 でも、海外では食べることが危機であったり、フードロスの問題もある。ミッションを立てる時に、私が生きている間で終わる会社にしたくなかったんです。ずっと社会に貢献し続ける会社をつくりたいと思った。私がいなくなっても、意思を継いだ会社がずっと世の中を良くしていくと思えたら、命が終わる時でも、もしかしたら幸せを感じられるかもしれない。 そういう想いを持とうとするとこの人生の中で終わりきらない大きなテーマを包含するようなミッションにした方がいいと考えました。そうすると「日本の食」だけではなく「世界の食」の問題に向き合い、おいしくするだけではなく楽しくするという切り口で向き合うのが大切だと思ったんです。そのミッションを掲げることで、私たちは「まだまだ足りないですよ」と言い続けられる。勇気を与えてくれるミッションだと考えています。

志を社名に。今までの延長線上にない変化を起こす。

社名についてですが、世の中がテクノロジーですごいスピードでどんどん変わっていく中で、生鮮はまだ一つ前の時代の要素があると思います。この産業にテクノロジーを入れることで貢献できる、価値を発揮できると考えた時に、今までの延長線上にない変化を起こしていくことになるはずです。従来の水産流通の8~9のプレイヤーが魚をつないで運んでくる世界から、もしかしたら2~3ぐらいのプレイヤーになり、今までより安価でおいしいものになるという、今の延長線上にはない変化。中にいるプレイヤーの合議によって変わっていくのではなく、「イノベーションによって革新をもたらそう」という想いを社名に織り込みたくて「Food×Edison=フーディソン」としました。

山本 徹

山本 徹 (やまもと とおる)
株式会社フーディソン 代表取締役CEO

北海道大学工学部卒業。不動産デベロッパーに入社。株式会社エス・エム・エスに創業メンバーとして参画し取締役に就任。ゼロからIPO後の成長フェーズまで人材事業のマネジメント、新規事業開発に携わる。2013年フーディソン創業、代表取締役CEOに就任。